ボーフォール・シャレ・ダルパージュ A.O.P.
フランス サヴォワ地方産
ボーフォールの産地、アルプスでは6月になると、牛(タリーヌ種とアボンダンス種)と人は、美味しい草や花を求め、標高1500m以上の高山にチーズ作りに出かけます。
山の放牧地は緑の斜面となり、牛は柔らかい草を食み、カウベルの音が響き渡り、アルパージュの季節がきます。
放牧地には移動式の搾乳機があり、山小屋では一日に2回、朝と夕方にチーズが製造されます。牧草を食べ尽くした7月には更に標高を上げ二番小屋へと移動し、9月になると始めの小屋の近くの放牧地に戻ります。
そこには二番草が生えており、彼らは夏の終わりまでそこでチーズ造りをして過ごします。
この季節は「放牧の100日間」と呼ばれます。規定のエリアの標高1500m以上の高地にある放牧地には様々な植物が咲き乱れます。その植物は1平方メートルあたり約60種を確認することができます。
時と自然の調和の中で、この山の住民(牛)たちは、すばらしい芳香を持ったチーズを造り出しています。
標高1500m以上の高地の放牧場(アルパージュ)には山小屋(シャレ)が点在。人はそこで寝泊りしながらチーズを造ります。牛飼いとチーズ製造職人が必ず同行し、それぞれ牛の世話や乳搾り、チーズ製造を受け持ちます。
豊かな牧草と草花のおかげで、冬とは比べものにならない乳量と乳質。
その搾りたてのミルクの持ち味を損ねないように朝、夕の搾乳のたびに(1日2回)ボーフォールを作ります。また、山小屋では、トムやセラック(ホエーチーズ)、バターなども造っています。
ひとたび、口の中に入れると、青草や花や蜜を思わせる香りが広がり、ぎゅっと詰まった身が、ゆっくりと、溶け出し、木の実を思わせるミルクのコクや草花の風味がじんわりと長く続きます。
それは、アルプスの夏の草原へと私達を誘います。
エテ:6月から10月の期間、放牧中の牛のミルクで生産したチーズ。製造場所は主としてコーペラティヴと呼ばれる酪農協同組合で、ミルクは各群れのものが混ぜられます。
アルパージュ:6月から10月の期間、標高1500m以上の高地で放牧される一群れの牛の、搾りたてのミルクを原料とし、山小屋(シャレ)で造られます。単一の群れの乳を使用するので食べた牧草の影響が反映されやすく、その土地や環境の個性が表現された印象的な味わいのチーズになります。エテより数段希少で高価なチーズです。
ボーフォール・シャレ・
ダルパージュ A.O.P.
060066/100g(税込)
060066
高所で夏草を食むタリーヌ牛
夏の間だけチーズ作りをする
山小屋(シャレ)
チーズ作り
山小屋内のカーヴに並べられた
ボーフォール
【ボーフォールについて、いくつかの興味深い事実】
・A.O.P.によって保証されています。
このラベルは、生産地と生産方法を規定しています。
(牧草の種類、乳牛の種類−タリーヌとアボンダンスのみ、最低5ヶ月の熟成期間)
・搾乳量は、牛一頭あたり年間5000kgまでに制限されています。
品質を保つための強力な制約が存在し、かつ、環境保護の観点にたった農業技術を駆使して放牧地が荒れないように配慮されています。
・ここは、春から夏にかけて放牧地にしたり、また元に戻したりといった、伝統的な状態を保っているフランスでも残り少ない地域の一つです。
・13000頭の牛がこの高原に放牧され、牧歌的なリズムをきざむとともに、山あいの生活を遺しています。
・ボーフォールチーズには、ミルクやヨーグルトの8倍ものカルシウムが含まれています。それは子供の成長にたいへんよく、また子供達はボーフォールが大好きです。